


社名の「Resilience」には、逆境を乗り越え未来を切り拓く力を込めています。日本の製造業を支え、経済再建に貢献します。
私は東京都大田区、町工場が立ち並ぶ京浜工業地帯の中心で育ち、幼少期から中小製造現場に親しみがありました。大学卒業後、キーエンスにおいて画像処理システムの営業を担当し、大量生産を担う大企業には目視検査を自動化するソリューションを提供できる一方で、少量多品種生産を主とする下請けの中小製造企業では、自動ラインが整備されておらず、画像処理技術の導入が技術的に困難であるという現実を目の当たりにしました。加えて、人材不足や品質保証に対する納入先からの要求に直面し、これらの課題が企業経営に大きな負担を与えているリアルな現場の課題を深く実感しました。
その後、A.T.カーニーにて、国内外の製造メーカーの戦略策定およびサプライチェーン改革では、下請け企業が製造業全体の重要な役割を担いながらも、原価の上昇や納入先との構造的に不利な立場が原因で、値下げ交渉や利益圧迫にさらされ、持続可能性を損なっている現状を痛感しました。このままでは日本の中小製造業のみならず、日本製造業全体の競争力が大きく損なわれるという危機感を抱きました。
これらの経験を通じて、ハードウェアとソフトウェアを統合した革新的な技術の開発に取り組みこの課題を解決を目指すことを決意しました。製造業の大宗を占める多品種小ロットの現場において外観検査の自動化を実現することで、人材不足や品質不良といった課題を解決すると同時に、下請け中小企業が抱える構造的なジレンマを解消し、製造業全体の潜在力を最大限に引き出すことを目指しています。
私たちは、日本発の技術でグローバル市場に革新をもたらし、製造業に新たな価値を創造するだけでなく、新産業の創出を通じて日本経済の再活性化を目指します。失われた30年を取り戻し、日本が再び世界に輝く産業国家となるための一助となれるよう、全力で取り組んで参ります。
代表取締役CEO 田中寛之